ホストのツケ(借金)は自己破産でチャラにできる?返済義務について

私はホスト個人に100万円のツケがあるんですが、自己破産したら返済義務はありますか?

A:(法律上は)ありません

ホストクラブでは「ツケ払い」というシステムがあります。

女性の支払いをホスト個人にツケて、後で未払金を回収するというシステムです。

簡単に言えば個人同士の借金なのですが、もしツケを回収できないとホスト個人が店にツケを払うはめになります。

そのため、ホストは必死に借金の催促をします。実家に行って親と交渉したり、何度も家に通って催促したり…。

催促は完済するかホスト自身が飛ぶまで続きます。借金の催促自体は違法ではないので、脅したり暴力を振るわない限り、警察に通報しても民事不介入を理由に何もしてくれません。

しかし、自己破産をした場合、個人同士の借金であっても返済義務はなくなるので催促自体が違法になります。

今回は「自己破産した場合、ホストのツケの返済義務は消える」という点について詳しく解説します。




破産者は「破産法」によって守られる

自己破産をすると、破産法が適用されます。破産法とは債務者を守るための法律で

  • 債権者(お金を貸す人)は救済されない
  • 無理に返済を求めた場合、違法行為になる

という2つの特長があります。

破産法の第1条にかかれている通り、自己破産は行き詰まった人に用意された最後の救済処置です。

破産法第1条
「この法律は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により、債権者その他の利害関係人の利害及び債務者と債権者との間の権利関係を適切に調整し、もって債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、債務者について経済生活の再生の機会の確保を図ることを目的とする」

法律に書かれた通り、すべてを精算するので、借金はすべてゼロになります。

でも、個人の借金は関係ないでしょ?

と思うかもしれませんが、個人の借金も同様です。無理に返済を迫ると、破産法第275条に引っかかります。

破産法第275条
「破産者(個人である破産者に限り、相続財産の破産にあっては、相続人。以下この条において同じ。)又はその親族その他の者に破産債権(免責手続の終了後にあっては、免責されたものに限る。以下この条において同じ。)を弁済させ、又は破産債権につき破産者の親族その他の者に保証をさせる目的で、破産者又はその親族その他の者に対し、面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」

この通り、法律上は個人の借金(ホストのツケ)であっても返済義務は消えます。

自己破産は、税金を除いた全ての借金をゼロにするものと考えて下さい。

弁護士に仲介してもらえばホストは取り立てをやめる

しかし、ホスト自身が「自己破産で借金の返済義務はなくなる」という事を知らない場合、強引に催促を継続する可能性があります。

そこで弁護士に仲介を頼みましょう。

弁護士は自己破産の依頼をうけると、まず借金をしているすべての債権者に『今後は弁護士を通じて交渉をして下さいね』という書類を送ります。

もちろん、ツケがあるホストクラブにも連絡を行います。

ホストクラブは風営法にのっとって運営されているので、弁護士には逆らえません。下手に手を出すと、営業許可が取り消されてしまうからです。

たった100万円の回収のために、店の経営許可を奪われたら大損ですよね。

そのため、ホストクラブは弁護士から自己破産の連絡が来た時点でツケの催促をストップさせます。

もしホストのツケがあることを弁護士に知らせず隠してしまうと、ホストは自己破産した事を知らない or ハッタリだと思うので催促を継続します。

個人で破産したことを証明し納得してもらうのは大変ですので、弁護士の先生にお任せするのがベストですよ。

破産後も強引に催促してきたら警察に通報しよう

たちの悪いホストですと「破産なんか知らねえよ!借金返せ!」と強引に催促をしてきます。

しかし、これは立派な違法行為ですから、警察を呼んでOKです。

あわせて弁護士の先生に連絡をして、警察に口添えしてもらいましょう。

警察は合法行為(破産前の催促)であれば民事不介入で何もしませんが、違法行為であればしっかり動きます。警察には破産証明書を提示し、さらに弁護士の連絡先を伝えて下さい。

自己破産前は何もしてくれなかった警察も、弁護士がついている+違法行為の証明があれば一発で動きますよ。

ホストクラブは出入り禁止+ホストとの縁は切れる

ただし、当然ですが自己破産をしてツケをチャラにすると、そのホストクラブではブラックリストに入り出入り禁止になります。

また、ホストとの縁は切れますし、ホスト個人の恨みも買います。ツケは回り回ってホスト自身が店に支払うので、負担はホストに全てかかります。

もし、ホスト個人の恨みを買いたくない、ホストクラブに迷惑をかけたくない場合は、自己破産の前に一括返済をしておきましょう。

自己破産を開始してしまうと、自己破産が確定するまで99万円以上の資産を持つ事が出来なくなる+返済も不可能ですので注意して下さい。

また、ホストクラブでの豪遊が原因で自己破産をする場合、通常の自己破産ではなく『管財事件』という審査ありの自己破産になる可能性があるので注意して下さい。

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